【ワシントン共同】米通商代表部(USTR)は21日、来年始まる対日貿易交渉の方針を発表し、競争的な通貨切り下げといった為替操作の防止を求める考えを公式に表明した。農産品の市場拡大に向け、関税の削減や撤廃を要求。通信や金融といったサービス分野も交渉対象に含め、包括的な貿易交渉を目指す姿勢を示した。 新たな貿易協定に為替条項が盛り込まれれば、金融政策を縛ることになりかねず、日本政府は受け入れがたい立場だ。 日米両政府は9月下旬の首脳会談で協議入りに合意した。USTRは今月10日に公聴会を開き、自動車業界や農畜産団体などから意見を聴いていた。