2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/06(水) 21:32:50.06 ID:E3kjTPZio ◇ 赤茶けた色の綺麗な瞳が視界一杯に広がる。 「…………あ、あの、その……」 瞳が揺れ、今度は一房の黄金色の髮が眼前に垂れてくる。 「……あのっ」 黄金色の持ち主、赤茶色の瞳を持つ少女は更にずずいっ、とこちらに顔を近づけてくる。 近い。もう少しで鼻と鼻がぶつかりそうな距離だ。 いつもは控えめな性根の持ち主である少女はなにかの意思を秘めた瞳を再びこちらにむけてくる。 「あげますっ、……から」 なんの話だそれ。 まるで意味が分からない。 困惑する俺を余所に、少女、望月聖は真っ直ぐにこちらに向けてくる。 潤んだ瞳、赤く染まった頬。愛らしい顔つきがドアップで迫る。 「わたしの声、一番大事なもの!、あげます……から。あなたを……その、あなたの全部、……わたしに、く