東日本大震災の際、JR東日本が太平洋沿岸に設置した新幹線の早期地震検知システムが、沿線に強い揺れが到達する12~73秒前に緊急警報を出していたことがJR東日本の検証で分かった。東北新幹線では当時、被災エリア内を5本の列車が時速270キロ前後で走行中だったが、震度5弱以上の揺れが来る前に送電を停止して非常ブレーキも作動。速度(時速)が推定で30~170キロ減速し、無事停車したという。 JR東によると、宮城県石巻市の金華山地震計が午後2時47分3秒に120ガルを超える地震の主要動(S波)を観測し、震源域や地震規模の情報を沿線にある各変電所の地震計に送信した。その際、東京-新青森間で18本が営業運転中で、特に被害の大きかった新白河(福島県)-二戸(岩手県)間には上下10本がおり、うち5本は時速270キロ前後で走行していた。 送電停止から列車の非常ブレーキ作動までには3秒のタイムラグがあるが、激震