岩手県は20日、県内の畜産農家5戸が保管していた稲わらから、国の暫定許容値の最大約40倍の放射性セシウムを検出したと発表した。東京都内に出荷された牛19頭が汚染された稲わらを食べた可能性があり、流通経路などを調べている。 県によると、5戸は一関市と藤沢町の畜産農家で、稲わらは福島第1原発事故後に屋外で集められた。水分量を補正した値で暫定許容値(1キロ当たり300ベクレル)の1.9~43.2倍の放射性セシウムが検出された。この2市町では、既にすべての稲わらを牛に与えてしまったため調査ができなかった畜産農家が7戸あり、62頭を出荷したという。【山中章子】