今夏の「土用の丑(うし)の日」は7月30日。行事食の定番であるウナギの価格は漁獲量の減少を背景に、高騰している。小売り各社は代わりとなる商材を調達したり、手軽な価格でウナギを提供するための工夫をしたりすることで、“ウナギ離れ”の食い止めに取り組んでいる。 イオンは近畿大学が開発した「ウナギ味のナマズのかば焼き」を23日から販売する。近畿大が運営している飲食店で試験販売したことはあるが、スーパーマーケットでの市販は初めてだ。開発の中心となった有路昌彦近畿大教授は、「脂の乗りを増やすことで、ウナギ味というだけではなく、口に入れて『おいしい』と感じてもらえる味になった」と自信を見せる。 種苗の確保が容易なマナマズを用い、養殖時の水とえさを工夫することで、味をウナギに近づけている。提携業者によるナマズの生産量が2015年の10倍以上になったことや、加工の一部を機械化したことにより、スーパーで販