2008.05.21 正義が暴走するとき その1。 カテゴリ:ヒラカワの日常 以後、何回かに分けて、ある「事件」について 考えてみたいと思う。 もう一年ほど前になるがショッキングな事件が報道された。北九州の病院の看護師で病棟課長の女性が、入院患者の高齢者4人のつめをはがす虐待を行っていたというのである。看護師は「自然に取れた。水虫の処置のつもりでやった」と供述し虐待を否定していたが、病院は傷害容疑で刑事告発した上で懲戒解雇したという。看護師は傷害容疑で逮捕され、起訴。そして身柄を拘束されたまま、第1回公判前整理手続が開かれた。ところが、この事件は意外な展開を見せることになった・・・。 日本看護協会が、事件現場の看護仲間や病院関係者から情報を収集してこの事件を調査した結果、この看護師が行った行為は虐待ではなく、看護実践から得た経験知に基づく看護ケアであったと判断し、その見解を発表したのである