和泉 そうですね。森田芳光監督の映画「未来の想い出」(1992)に出演したのが高校3年生のときで、その後「はなきんデータランド」(テレビ朝日系列/1989~1996)でもMCをさせて頂いたので、その頃からちょっとずつ皆さんに知って頂くようになりました。「上質を知る人」に抜擢して頂いて、より世間の皆さんに「狂言師・和泉元彌」が浸透したと感じています。 ©杉山秀樹/文藝春秋 ――CM出演後、紅白歌合戦の司会や大河ドラマ『北条時宗』(2001)では初出演かつ主演にも抜擢されました。まず大河ドラマのお話がきたときはどう思いましたか? 和泉 NHKさんから「3カ月間スケジュールを抑えられますか」「半年はいかがですか?」「1年はいけますか?」とだんだん長い期間を抑えられるか確認があり、その後「実は大河ドラマなんです」とオファーを頂きました。後日、母と一緒に応接室に行って担当者の方からお話を伺いましたが