京セラでは社員同士の飲み会「コンパ」が恒例行事だ。稲盛和夫氏が発案した、社員の熱意を引き出す“飲みニケーション術”とは。 酒を飲みながら本音で語る「飲み会」は、多くの会社では、時代とともに位置づけが変わったイベントだ。その昔、部下が喜んでお供した時代から、一時は世代間ギャップの象徴となり、上司が声をかけても部下に断られるようになった。近年は逆に“飲みニケーション”の効果が、若手にも見直されつつある。 だが京セラでは、昔もいまも重視される存在だ。同社では社員同士の飲み会を「コンパ」と呼ぶ。 京都市伏見区の京セラ本社ビル。この12階に居酒屋の座敷のような100畳敷きの和室がある。コンパ・ルームだ。ここで社員は、酒を酌み交わしながら意見をぶつけ合う。 京セラのコンパは「和室」で「鍋」を囲むのが基本。ひざをまじえての対話を重視する。グローバルに事業展開する同社だが、年に2回、世界中から経営幹部が集