中国各地で電気自動車(EV)の充電設備が増設されているが、それを上回るスピードでEVが急速に普及している=11月、中国福建省の平潭島 【北京・坂本信博】電気自動車(EV)など「新エネルギー車」が急速に普及する中国で、充電設備不足が深刻化しつつある。今秋の行楽シーズンには、充電待ちの車両が高速道路上で長蛇の列をなして渋滞の原因となる事態が発生。地価の高騰もあって充電設備を増やすには多額のコストが必要となる。中国政府はバッテリーごと充電済みのものと交換する方式の新エネ車と交換施設の普及を加速させる施策を打ち出した。 【画像】北京市内のEVの電池交換施設 中国自動車工業協会によると、10月の新エネ車の新車販売台数は38万3千台で前年同月比約2・5倍となり、過去最多を更新。1~10月の累計販売台数は254万2千台で前年同期比約3倍の伸びとなった。 習近平国家主席は2030年までに二酸化炭素(CO2