コロナ禍で山登りの自粛中です。仕事も在宅ワークが続いており,少しだけ時間ができたので,時々山の地図を眺めたり,以前読んだ山の本を読み返したりしています。 「山の本」といっても色々あります。登山のドラマを描いたいわゆる「山岳小説」もいいですが,ちょっと刺激が強いですかね。実際の山登り中は,気持ちがむしろ静かになっていることが多く,あんなにドラマティックな感情の起伏はない…というのが正直なところかな。僕だけかもしれませんが。 今回あらためて読み返してみて,やっぱりいいなと思ったのは,森敦の「月山」と「鳥海山」。姉妹編ともいうべき2冊です。 森 敦「月山」「鳥海山」 月山と鳥海山 森敦「月山」を読む 森敦「鳥海山」を読む まとめ 月山と鳥海山 山形県・庄内平野を挟んで対峙する2つの山,月山と鳥海山。双方とも2000 m前後の標高を持つ高山です。日本海に近いところに位置しているため,どちらも冬には