2012年10月9日のブックマーク (1件)

  • イオンで作る量子コンピューター|日経サイエンス

    超弩級の能力を持つと期待される量子コンピューター。原子や光子,人工の微細構造にデータを保存して処理する設計が考えられている。最も進んでいるのが捕捉イオンを操る研究だ。イオンにデータを蓄え,他のイオンに転送できるようになっている。開発を阻む原理的な障害はない。 私たちが行っている捕捉イオン実験では,電気的に浮揚させた個々のイオンが小さな棒磁石のように振る舞う。各々の棒磁石の方向(上向きと下向き)が量子ビットの1と0に対応する。レーザー冷却(原子に光子を散乱させることで原子の運動エネルギーを奪う方法)によって,捕捉トラップ内のイオンをほぼ静止させる。 これらのイオンは真空容器中にあるので周囲の環境からは分離されているが,イオンどうしの電気的反発による強い相互作用を利用して「量子もつれ」を作り出すことができる。量子もつれは個々の量子ビットの観測結果が相関し合う現象で,粒子の間を結ぶ“見えない配線

    イオンで作る量子コンピューター|日経サイエンス