今年は、特に、7月以降の後半に、企業不祥事がマスコミに大々的に取り上げられ、社会問題化する事例が相次いだ。 7月4日、カネボウ化粧品が、美白成分ロドデノールを含む化粧品の自主回収を発表し、それ以降、「白斑被害」がマスコミで大きく取り上げられ、大きな社会問題に発展した。8月には、JR北海道が、レール幅が基準値外となっているのを放置していた問題を始め、様々な問題が明らかになって、厳しい批判を受けた。 9月下旬には、みずほ銀行が「暴力団員向け融資」の問題で金融庁から業務改善命令を受け、そのタイミングが、ちょうど、メガバンクの幹部の不正に「倍返し」と言って立ち向かう銀行マンを描いたドラマ「半沢直樹」が空前の高視聴率を記録して終了した直後だったこともあって、批判が一気に過熱し、反社対策の問題は、金融業界全体を巻き込む問題に発展した。 そして、10月下旬には、阪急阪神ホテルズの「食材偽装」問題が表面化
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