気象の変化と頭痛の関連を鎮痛剤の売り上げデータで裏付けたとする研究成果を、浜松医科大(浜松市東区)健康社会医学博士課程3年の尾関佳代子さんが4日までに、国際的な生物気象学専門誌に発表した。分析の結果、鎮痛剤の売り上げは雨や台風など天候の悪化で明らかに増加することが分かった。 ◇天候悪化→鎮痛剤販売増 同大によると、これまで慢性的な頭痛患者は天候が崩れる前に発作が生じやすいことが一般的に知られていたが、鎮痛剤の売り上げデータを用いて気象と発症の関連を明確にした研究は初めてという。 尾関さんは杏林堂調剤学術部に所属する薬剤師で、同社の協力を得て研究を実施。調査は2011年4月1日〜12年3月31日の1年間、静岡県内の杏林堂52店舗で解熱鎮痛剤「ロキソニンS」数十万錠の売り上げを調査し、県の気象データと比較した。12年12月の1週間には購入者全員を対象に購入理由や購入時の症状を質問した。