手記『絶歌』を太田出版から刊行した神戸連続児童殺傷事件の犯人である元少年A(32)が、当初は幻冬舎から出版する計画だったことが、週刊文春の取材でわかった。 週刊文春の取材に応じた幻冬舎の見城徹社長(64)によれば、2012年冬に、<元少年A(酒鬼薔薇聖斗)>名で封書が届き、翌年に対面したという。Aは、「本を書きたい」と訴え、執筆が始まった。しかし、今年に入って見城氏は出版しないことを決断し、3月に太田出版を紹介。見城氏は「切なさと同時に安堵の気持ちがありました」と振り返った。 『絶歌』刊行の詳しい経緯が明らかになったことで、手記出版の是非はさらに論議を呼びそうだ。