閖上湊神社の新本殿の前に立つ伊藤英司宮司(左から2人目)ら=宮城県名取市閖上で2020年11月6日午後0時10分、滝沢一誠撮影 東日本大震災で全壊した宮城県名取市の閖上湊神社の本殿がかさ上げされた住宅地に再建された。6日に完工式が行われ、住民のよりどころとなる神社が約9年8カ月ぶりに再建されたことを祝った。 名取市閖上地区は一帯が津波に襲われ、神社の建物も全て流失。震災後、区画整理で約300メートル内陸に移転した。伊藤英司宮司(54)や総代長の伊東明さん(68)が新しい本殿を建てるため寄付金集めに奔走したが、再建の見通しは立たなかった。 そんな中、大阪市の住宅会社「創建」が今年2月、無償で再建に協力すると表明。6月から工事が進められ、約1320平方メートルの境内に木造平屋の新しい本殿が完成した。