太平洋戦争が始まる直前の昭和16年11月、昭和天皇が開戦に前向きな決意を示していたと取れる記述が、当時の側近の日記に残されていたことが初めて明らかになりました。 日米開戦に最後まで消極的だったとされる昭和天皇の別の側面をうかがわせる記述で、専門家は「当時の昭和天皇の心の揺らぎを伝える貴重な資料だ」と指摘しています。 昭和11年から8年近く昭和天皇の侍従長を務めた元海軍大将の百武三郎が在任中に記した日記などは、日記帳やメモ帳20冊余りに上り、NHKは今回、その大半の写しを入手しました。 このうち、太平洋戦争開戦前の時期の日記には、昭和天皇が政府や軍の幹部と頻繁に会っていたことが記され、当時の緊迫した雰囲気が伝わってきます。 開戦18日前の昭和16年11月20日には、開戦を避けるためのアメリカとの交渉について、昭和天皇に説明してきた内大臣の木戸幸一から聞いた話を記していました。 木戸は昭和天皇