東証のプライム市場に上場する「三栄建築設計」の元社長が暴力団員に金銭を供与していたとされる問題は、関係者に大きな衝撃を与えています。プライム市場といえば、高いガバナンス水準を備えた企業のみが上場を許される東証の最上位の市場です。 それにもかかわらず、なぜ経営トップが長年、暴力団員と関わりをもっていたことを見抜けなかったのか。そしていまだに会社自身の説明責任が果たされておらず、東証からも再発防止に向けたメッセージが発信されていないのはなぜなのか。日本を代表する市場で起きた前代未聞の不祥事を検証します。 経営トップが20年以上にわたって暴力団員と交流 三栄建築設計は8月15日に弁護士5人で構成する第三者委員会の調査報告書を公表。この中では、創業者の元社長が「小切手が暴力団員に渡ることを認識しつつ、これに協力したと認めることができる」と結論づけています。 第三者委員会は、元社長と暴力団員は20年
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