任天堂が今月末に正社員に支給する今夏の賞与(ボーナス)について、平均で約2割削減することが12日分かった。昨夏は基準内賃金の約4.4カ月分だったが、業績悪化などを理由に3.4カ月分に減額する。 「ファミリーコンピュータ」が大ヒットした1980年代以降、夏のボーナスは4カ月台分を維持してきた。しかし、12年3月期連結決算で携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」の販売不振や円高が響き、1962年に上場して以来初の最終(当期)赤字になったため、大幅削減を決めた。すでに社員には通知した。 任天堂には労働組合がなく、会社が金額を決めている。昨夏のボーナス支給額は35歳の正社員で平均160万円程度だったとみられる。また、業績悪化を受け、昨夏から岩田聡社長らの役員報酬も減額している。【鈴木一也】