フェミニズムやブラック・ライヴズ・マター、そしてフェミニズム内部でのトランス排除問題に関連して耳にすることが増えてきた単語「インターセクショナリティ」。しかしその意味を詳しく知っている人は意外にも少ないのではないか。 「交差性」とも訳されるインターセクショナリティだが、なぜフェミニズムを学ぶ上で必須の概念なのか。 東京大学大学院教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センターに所属し、クィアと障害(*)、フェミニズムについて研究している飯野由里子さんにお話を聞いた。 「障害」という用語については、そこに含まれる「害」という字が人びとに否定的な印象を与え、障害者に対する負のイメージに結びついてきたと考えて「障がい」や「障碍」といった表記を用いる人もいる。他方、障害学においては、多数派(たとえば非障害者)の利便性を前提に社会が作られていることで生じている障壁(バリア)が少数派の側にもたらす不利
「文化が違うから分ければよい」のか――アパルトヘイトと差異の承認の政治 亀井伸孝 文化人類学、アフリカ地域研究 社会 #アパルトヘイト#曽野綾子 ・曽野綾子氏の産経新聞コラムには、第一の誤謬「人種主義」と、第二の誤謬「文化による隔離」の二つの問題点がある。 ・現状において、より危険なのは、第二の誤謬の方である。 ・文化人類学は、かつて南アフリカのアパルトヘイト成立に加担した過去がある。 ・アパルトヘイト体制下で、黒人の母語使用を奨励する隔離教育が行われたこともある。 ・「同化」を強要しないスタンスが、「隔離」という別の差別を生む温床になってきた。 ・「異なりつつも、確かにつながり続ける社会」を展望したい。そのために変わるべきは、主流社会の側である。 2015年2月11日の『産経新聞』朝刊に、曽野綾子氏によるコラム「透明な歳月の光:労働力不足と移民」が掲載された。 「外国人を理解するために、
救援06年10月号 ヘイト・クライム(憎悪犯罪)(三) 犯罪統計 ヘイト・クライムの複合的な性格を解明して、効果的対策を提言しようとするナタン・ホール『ヘイト・クライム』(ウィラン出版、二〇〇五年)は、アメリカとイギリスにおけるヘイト・クライムの頻度や性格を取り上げる。 アメリカでは一九九〇年以来、ヘイト・クライム統計法に基づいて、統計が公表されている。統計には、五種類の偏見(人種、宗教、障害、性的志向、民族性)の動機によって行なわれた犯罪(殺人、強姦、暴行、加重暴行、脅迫、強盗、窃盗、自動車盗、放火、器物損壊)に関する情報が含まれている。ヘイト・クライム統計法はヘイト・クライムの正確な情報を収集することを目的としているが、バーバラ・ペリーによると、実際の状況とはかけ離れているという。なぜならヘイト・クライム統計法のヘイト・クライムの定義が狭すぎるからである。現実のヘイト・クライムはもっと
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く