高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)を運営する日本原子力研究開発機構の鈴木篤之理事長は6日、高速増殖炉について「ナトリウム漏れが起きないと思う方がおかしい」と述べた。もんじゅは平成7年に冷却材のナトリウム漏れによる火災を発生させており、福島第1原発事故で国が進めている核燃料サイクルの見直しにも不用意な発言が影響しそうだ。 同日、西川一誠・福井県知事との面談後、報道陣との質疑で答えた。 鈴木理事長は「世界では、確認できるだけで100回以上のナトリウム漏れ事故が起きている。誤解を恐れずに申し上げれば、起きないという方がおかしいと思っている」と述べ、「漏れが起きた際、設計の通りに安全機器が作動し、運転員が対応できるのかが技術だ。その意味で、平成7年のもんじゅの事故は不適切だった」とした。