新型コロナウイルスの感染拡大予防のため、4月中旬から5月にかけて多くの保育園で行われた「臨時休園」あるいは「強い自粛要請」。登園する園児が大幅に減る中、少なくない園が実施したのは、非正規の保育士の出勤の削減、そしてそれに伴っての賃金カットだった。 保育士の仕事は、その責任の重さに比べると極端に給与が少ないことで知られるが、今回給与カットを言い渡された非正規の保育士たちからは、不満と不安の声が続出した。そもそもこの間、国から園に支払われる運営費は減らされておらず、賃金カットはまったく適切でないのだが、混乱の中、誤った運用が広がってしまっていた。 この問題を指摘した筆者の記事「コロナで保育士の『給与4割カット』は大問題だ」を4月21日に掲載した。それから1週間後、4月28日に内閣府はこの問題に関連する通達を出した。その内容は、「コロナの影響を受けても運営費用は通常どおり給付を行うため、人件費も