クルーグマンが「謝罪」したという読売新聞の記事が話題になっている。この外国人記者クラブの講演は、原文がウェブには出ていないので確認できないが、朝日新聞などの記事も参照すると、アメリカ政府の対応が「かつての日本のように遅い」という修辞的な謝罪だろう。彼の発言は支離滅裂なので、日本のメディアが過剰反応すべきではない。時系列で追うと、こんな調子だ:1998年の論文:日銀が「15年間、4%のインフレにする」という目標を宣言し、通貨を無限に供給すればインフレが起こり、流動性の罠は脱却できる。 昨年11月のNYTのコラム:ゼロ金利になった状態で中央銀行がいくら通貨を供給しても、中央銀行が無責任でないかぎりインフレは起こらないので、対策は財政刺激しかない。 今年1月の読売のインタビュー:米国では向こう10年間、物価を年4%ずつ上昇させるくらいのインフレ目標が必要だ。 今年1月のRolling St