ユニークな仕掛けで数々のベストセラー本を送り出してきた盛岡市のさわや書店フェザン店から1日、名物の大判ポップが姿を消すことになった。「この本を読んでほしい」と熱い思いでポップを手作りしてきたカリスマ書店員が、相次いで退社するためだという。 店内に所狭しと掲げられたポップは2008年、当時の店長田口幹人さん(45)が「小さいスペースでは本の魅力を伝えきれない」と始めた。 「本の目利き」として知られる田口さんと現店長松本大介さん(41)、書名と著者名を伏せた覆面本「文庫X」の仕掛け人でもある長江貴士さん(35)の3人で、この11年間に500枚以上を書き上げてきた。 ポップの撤去は長江さんが2月に退社し、田口さんと松本さんも近く退社するのを受けて決まった。 「この店に来れば面白い本に出合えると言ってもらえるのがうれしかった」と振り返る松本さん。「働き方改革の風潮や人手不足の中、残る人たちに同じ作