馬の重心の上に乗るために(新人やBTC生徒に対する指導) 日高育成牧場では、毎年5~7名ほどの新人(馬取扱技能職)が春の定期人事異動で転入してきます。また、例年25名ほどのBTC研修生を受け入れ、育成馬に騎乗してもらっています。前者は馬術の腕は確かですが、サラブレッド競走馬には乗った経験がない者がほとんどであり、後者は4月の入講から馬に乗り始め、乗馬経験が半年ほど経った後に初めて競走馬に乗ることになります。今回は、彼らにまずどのような点を意識して育成馬に騎乗してもらっているかについてご紹介いたします。 まず2枚の写真を見比べてみてください。写真1は過去のBTC生徒(今年の生徒ではありません)がJRA育成馬に乗りに来た初日のものです。フォローしておきますが、当然最初から上手く乗れる人はいません。たいていの場合、騎手を真似してアブミ革を短くして乗ろうとするのですが、乗馬でいう「椅子座り」の姿勢