太平洋の巨大な岩板(太平洋プレート)が東日本の下に沈み込むスピードが、東日本大震災前と比べて平均で約1・5倍、2003年以前に比べると約3倍に加速していることが、北海道大学の日置(へき)幸介教授らの研究で明らかになった。 地震でプレートの引っかかり(固着)が広範囲で破壊されたためとみられるが、大きな地震が近年起きていない北海道・根室沖や三陸沖北部では、地震のエネルギーが急速に蓄積している可能性もある。千葉市で開催中の日本地球惑星科学連合大会で24日に報告される。 太平洋プレートが沖合で沈み込む影響で、北海道~東北地方は、西向きに年間数センチの速さで移動している。日置教授らは1996年以降、同プレート境界面で起きたマグニチュード(M)7級以上の地震と、全地球測位システム(GPS)の観測点の移動との関係を調べた。