物質に質量を与えたとされる素粒子「ヒッグス粒子」の発見が、東京大や高エネルギー加速器研究機構などの国際チームの実験で確定した。7日付の欧専門誌「フィジックス・レターズB」で公表する。存在を提唱した英国のピーター・ヒッグス博士(84)らは8日発表のノーベル物理学賞の最有力候補とされ、授賞の後押しとなりそうだ。 (略) チームは、ヒッグス粒子が崩壊して別の素粒子に変わるパターンなどを調べ、質量が陽子(水素の原子核)の約134倍にあたる125.5ギガ電子ボルトと判定した。素粒子の自転を表す量「スピン」も理論通り「ゼロ」と確認した。これらの結果から「学術的に発見が確定した」と結論付けた。【野田武、河内敏康】 【ことば】ヒッグス粒子 ピーター・ヒッグス博士が1964年に存在を提唱した素粒子。宇宙誕生の大爆発(ビッグバン)から100億分の1秒後、光速で飛び回る他の素粒子にまとわりつき、動きづらくするこ