施行から1年を迎えた裁判員制度を巡り、担当する刑事裁判官が感想や工夫を述べ合う意見交換会が20日、大阪高裁で開かれ、報道機関に公開された。 「裁判官も大きく成長できる」と評価する一方で、「候補者は裁判所まで足を運ばねばならない。負担を減らすため、1事件の抽出人数を絞り込むべきだ」と見直しを求める声もあった。 大阪、京都、大津の3地裁で裁判員裁判を担当する裁判長4人と大阪地裁の若手裁判官7人が参加した。 この1年を振り返り、大阪地裁の中里智美裁判長(50)は「これまでの裁判に比べて手間はかかるが、必要な手間だと思う。当然と思っていたことについて、原点に立ち返ることが多い」と感想を述べた。同地裁の安永武央裁判官(39)も「裁判員との熱心な議論で、裁判官も大きな成長ができる。裁判官裁判でついた垢が落ちる感じだ」と絶賛した。 裁判員の緊張をほぐす工夫も披露され、若手裁判官は「和気あいあいの雰囲気を