この論文は、カナダ・マックマスター大学のMahshid Dehghan博士らが報告したもので、5大陸18カ国で全死亡および心血管疾患への食事の影響を検証した大規模疫学前向きコホート研究(Prospective Urban Rural Epidemiology:PURE)の結果です。 2003年1月1日時点で35~70歳の13万5335例を登録し、2013年3月31日まで中央値で7.4年間も追跡調査しています。 これまでの研究データのほとんどが、栄養過剰の傾向にある欧米のものであったのに比べ、低所得、中所得、高所得の18カ国を網羅しており、その点でも信頼性の高い研究だといえます。 論文の要旨は下記のとおりです。 つまり、炭水化物をとるほど死亡リスクが高くなる一方で、脂質の摂取量が多いほど死亡リスクは低下するということです。特に飽和脂肪酸の摂取量が多いほど脳卒中のリスクは低くなるということです