第248回:圧縮オーディオのための音作りについて考える 〜 圧縮オーディオに携わってきたプロに聞く、音作りの秘訣 〜 何年か前までレコーディング業界では邪道扱いされていた圧縮オーディオだが、iPodなどの爆発的な普及、そしてネット配信での販売が本格化したことで、見方は大きく変わってきた。そして、ようやく圧縮オーディオのための音作りに本腰を入れて取り組む人たちも出てきた。 まだまだ手探り状態といった感じではあるが、そんな中、18年も前から圧縮オーディオに携わってきたという珍しいレコーディングエンジニア兼マスタリングエンジニアがいる。今回は株式会社メガアルファのスタジオエンジニアである桑原和男氏に、圧縮オーディオの音作りの秘訣などを伺った。 ■ 圧縮オーディオとの出会いはスーパーファミコン 桑原氏に最初にあったのは、ローランドのR-09の発表会の会場だった。桑原氏はこの発表会で、