【北京=西見由章】中国外務省の華春瑩(か・しゅんえい)報道官は4日の記者会見で、米下院が可決したウイグル人権法案を「バカな法案」と呼ぶなど猛反発した。中国は米国で成立した香港人権民主法に対して米軍艦の香港寄港拒否などの報復措置を発表したばかりで、人権問題をめぐる対立は米中関係の冷却に拍車をかけている。 米議員が中国の人権状況を問題視していることを、華氏は「本当に無知で恥知らず、不誠実だ」と主張。米国史を持ち出し、アメリカ先住民を「ほしいままに殺戮(さつりく)し、数百万平方キロの土地を占拠し、同化政策を強制した」と非難した。 さらに「一般の中国人の見方」として、「アフガニスタンやイラクを攪乱(かくらん)してきた米国が、現在は新疆と香港を攪乱しようとしている」と指摘した。 同自治区をめぐっては、ウイグル族ら100万人以上を強制収容しているとされる「職業技能教育訓練センター」での人権弾圧の実態が