昭和の初めに日本からの移民とともにハワイ諸島に渡り野生化したウグイスについて、80年ほどの短い期間にさえずり方が単純になっていることが、茨城県つくば市の研究施設の研究で明らかになりました。 それによりますと、昭和の初めごろに日本の移民がハワイに持ち込み野生化したウグイスの子孫の声紋を分析したところ、日本のウグイスに比べて周波数の変化が乏しく、さえずりを構成する音の数が少なくなっていることが分かったということです。 例えば「ホーホケキョ」というさえずりが、ハワイのウグイスでは「ホーホケッ」となり、縄張りを主張する際のさえずりも日本のウグイスに比べて抑揚が少なく、単純になっているということです。 鳥類がさえずりに変化を起こすのに80年という期間は極めて短いということで、濱尾さんは「ウグイスの複雑な鳴き声は縄張りの形成や雌を引き付けるのに有利だとされるが、争いが少ない島の環境の中で短期間に変化し