円安は輸出に有利なはずだが……(1ドル=135円台の為替相場を表示するモニター)=東京都港区の外為どっとコムで2022年6月15日、手塚耕一郎撮影 現在の円安は長期化しそうである。その場合、日本経済にはどのような変化が起こるのだろうか。 円安のメリットとして、製造業の国内回帰が起こり、貿易黒字が増えることはありうるだろう。逆にデメリットとして、海外投資家による日本企業の買収が活発化するかもしれない。輸入物価の上昇は困るが、企業にとっては外資に買収されるリスクも怖いのではないか。 時価総額100億円の企業は、1ドル=100円の時は1億ドルの買収コストだったものが、1ドル=135円になれば、約7400万ドルに下がる。円安によって、日本企業の買収コストが下がるのは不都合なことだと思える。 日本は「お買い得」ではない では海外投資家にとって、日本企業は本当に「お買い得」なのだろうか。投資の評価は、