出向いた現場は、“超”をつけてもいいくらいの老朽アパート。 その一室で、高齢の住人が孤独死。 死後、約一週間 夏も盛りを越えていたが残暑厳しく、遺体は重度に腐乱。 外部に異臭が漏れ出し、また、窓に無数のハエがたかり、事が明るみになった。 玄関前に立つと、私の鼻は早々と異臭を関知。 中が相当なことになっていることを想像しながら、私は、鍵を挿入。 ドアを開けると、それまでのものより数ランク上の異臭と熱気が噴出。 中が相当なことになっていることを更に想像しながら、私は、室内に足を踏み入れた。 間取りは2DK。 昔よくあった造りで、玄関を入るとすぐに小さな台所があり、その奥の左右に和室が二部屋。 遺体痕は、左側の和室の布団にあり、クッキリとした黒色の人型を形成。 その周囲には大量のウジが湧いており、それらが次々と無数のハエとなって羽化。 部屋に入ってきた私に反応して、騒々しいくらいの羽音を立てなが