『あなたには運がある。人望はそれなりにあって、誰から嫌われるでもなく、ましてやきっと、恨まれることなんか無いでしょう。「誰かが助けてくれる」といつも心のどこかで思っていて、それは毎回叶って救われる。あなたは幸運な人だ。私はあなたを憎んでる。それと同時に、心底羨ましいと思う。あなたのようになりたいと心から望んでいます。実現はきっとしなくて、私はあなたになれないから、どうしたらいいのか考えたんです。この先もきっと、こうして嫉妬の目を向けてしまうことはわかっていて、それでも何とかあなたを目指し、嫉妬の気持ちを努力のそれに置き換えることができるのか。私には無理だ。だからお別れです。諦めることにしました。あなたの存在が邪魔で仕方ないと思います。さようなら』 詩的な言葉に囲まれた、世にも幸運な人。大学の頃に出会った、きっとこれまでで一番素敵な人。僕はあの人のことが本当に好きだった。正直、5,6年経った