ブックマーク / note.com/sasakinonoka (4)

  • 五体満足なのに、不自由な身体|佐々木ののか

    日はお忙しい中、「五体満足なのに、不自由な身体(しんたい)」の公演にお越しくださいまして、誠にありがとうございます。上演に先立ちまして、皆様にいくつかお知らせしておきたいことがございます。公演は8章構成、15626字と、やや長めの作品になっております。4章の終わりに約3分間のトイレ休憩を設けておりますが、そのまま鑑賞を続けていただいても構いません。また途中、過激な表現が多発しますので、ご気分の悪くなられた方はご遠慮なく途中退席してください。職場環境が原因で精神疾患を患ったトラウマが解消できていない方は第2章を、セクシュアルなトラウマを抱えている方は第3~4章を鑑賞すると、フラッシュバックを起こす可能性があります。5~8章は少なくとも希望の方向に話が進みますが、鑑賞する章に関しては個人のご判断にお任せします。最後になりますが、公演は誰か特定の個人や組織を攻撃するために書かれたものではあ

    五体満足なのに、不自由な身体|佐々木ののか
  • 幸せだって言ってんだから、みんな私を祝えバカ|佐々木ののか|note

    今夜も酩酊してトランスへようこそ、胃からせり上がる悲しいとか寂しいを咀嚼しながら嗚咽、泣きながら歩いていたら電柱にぶつかってひっくり返って鼻血が出た。 こんな夜に家に誰かいて、叱られたり心配されたりされたら嫌だなぁと思いながら家に帰ると、やっぱり誰もいなくてホッとする。 5畳のワンルームにあるベッドまでの道のりの間に、リュックを置き、上着を脱ぎ、下を脱ぎ、服を脱ぎ、下着を外して、ベッドになだれ込めば快楽が身体じゅうに充填。 さみしいなぁ、さみしいさみしい。 そう呟きながら毛布をたぐりよせてギュッと握り、私はというと笑っていた。この世で一番幸せを感じる瞬間。酔って孤独を抱きながら眠る夜が愛おしくて仕方ない。結婚をしていない、恋人もいない私は、誰の顔を思い浮かべながら寝ても咎められない。孤独こそ何があっても私に連れ添って離れない、理解ある最強の恋人だ。 とは言え、ときどき誰かの寝息を聞きなが

    幸せだって言ってんだから、みんな私を祝えバカ|佐々木ののか|note
  • だから私は、家族と性愛|佐々木ののか|note

    堅気の人と結婚して子どもを産んで書くことなんてやめちゃって毎日毎日さほど変わりばえのしない私に似たサルみたいな子どもをかわいいかわいいと愛でながらバカみたいにSNSに写真を投稿して、今日も世界一の幸せをありがとう、とか言ってみんなに嫌われたいと思っているが叶わない。 みんなが同棲とか結婚とか言っているのを隅のほうで聞いていて「みんないいなぁ、私も結婚したいなぁ」と呟くと「嘘ばっかり」と言われるけれど、半分嘘で、半分ホント。「みんないいなぁ、私も結婚を幸せと思える価値観を持っていたらよかったなぁ」と言うべきだったのかもしれない。 みんないいなぁ、私も結婚を幸せだと思える価値観を持っていたらよかったなぁ。 とは言え、私は結婚というものにずっと憧れてきた。なぜなら、結婚は「普通」だからだ。誰からも祝福される、わかりやすい幸せ。結婚したと言ったら、みんな無条件に「おめでとう」と言ってくれる。おまけ

    だから私は、家族と性愛|佐々木ののか|note
  • セックスを探してる|佐々木ののか|note

    セックスができなくなった。 激しい嫌悪感を抱くようになった、というニュアンスに近いかもしれない。セックスについて考えると、憎しみと殺意が湧いてくる。 今までそんなことは一度もなかった。 だけど、原因は“最近のこと”じゃない。過去のある出来事が関係している。 * 最近通い始めたアート学校の課題で、わたしはパフォーマンスをすることになった。自分の関心のある「社会問題」をもとに自由な表現をしてください、といった課題。わたしは当時話題に上っていた「女性の年齢への社会通念」をテーマに据えて、卵子に見立てた生卵を頭の上で割るというパフォーマンスをした。 結果は、酷評。ただ、初めてのパフォーマンスで正直なところ右も左もわからない。先生の講評の意味すらとれず、放課後に改めて個人的に詳しく説明してもらった。 先生は改めて説明をしてくれて、しかし不勉強なわたしはわかったりわからなかったりしたのだけれど、それで

    セックスを探してる|佐々木ののか|note
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