ブックマーク / note.com/tomomisa (2)

  • いつだって選ばなかった未来は美しい。雲の上の『La La Land』|伊佐 知美

    ※一応映画の個人的な感想を書いているので、まだ観ていない人は気をつけてください。公開された直後に日で観て、アブダビに向かうフライトの間にもう一度観て、そして今日、イタリアからアブダビに戻るフライトで、三度目の『La La Land』 を”して”しまう。 タップシューズに履き替えて、夜になりかけの丘の上で、私だって踊りだしてしまえたらどんなに楽かと思わせるその映画は、夢見がちな少女のままおばさんになってしまった私のようなアラサーを随所で巻き込みながら、彼と彼女の物語を淡々と過不足なく進めてゆく。 『La La Land』 にはじまり、『La La Land』 に終わった旅だったなと、エジプトのカイロを越えるあたりでもう一度泣きそうになりながら私は思う(実際に、一度目は日で最後に少しだけ泣いた)。 何に泣くのかといえば、「選ばなかった未来はいつだって美しい」。 何ゆえの美しさかといえば、た

    いつだって選ばなかった未来は美しい。雲の上の『La La Land』|伊佐 知美
  • 坂道の向こう、シャボン玉と音楽と波の音【スペイン・シッチェス】|伊佐 知美

    海へ向かう坂道をくだる途中、石畳の上転ばないようにと、ふと足元を見つめた時に目に入ってくるオレンジと、ターコイズ。 オレンジは、新調したばかりのスペイン生まれのエスパドリーユの革の色。ターコイズは、これまた同じくスペイン育ちのコスメブランドのマニキュアの鮮やかさ。足先で光るその色合い、シッチェスのホストのピーターの家の趣味にそっくりで、なぜこんな場所でトータルコーディネートを、とちょっとだけ笑う。 もう少ししたら日に帰らなければいけないのだ、と思うと同時に、もう少ししたら日に帰れるのだ、と今までにないことを私は思う。 珍しいこともあるものだ。1年も経つと人は変わる、と当たり前のこと思い至る。空、風感じながらゆっくりと坂下り、すでに見えている海の色追いかけながら、波打ち際まだ少し冷たい砂浜触れゆく。 ヒールの高さの分だけ、見える人生が変わると教えてくれたのは昔読んでいた「グラマラス」とい

    坂道の向こう、シャボン玉と音楽と波の音【スペイン・シッチェス】|伊佐 知美
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