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  • カロル・タロン=ユゴン『美学への手引き』(上村博・訳) - logical cypher scape2

    古代から現代に至る美学史をコンパクトにまとめた1冊 文章も読みやすく丁寧で、西洋哲学史の中での美学の変遷を掴むのにはよいのではないのかと思う。あまり類書を読んでいないので比較はできないが。 それぞれ時代ごと、人ごとの美学の紹介なのだが、その際に、その時代における特徴、前後に出てくる論者との違いなどがその都度確認されながら進むので読みやすいのだと思う。 美学とは、「美」と「感性的なもの」と「芸術」を哲学的に考察するものであり、これに類するものは古代から現在まであるが、この3つが結びついたのは近代特有ことなのではないかという視座のもと書かれている。 美学への手引き (文庫クセジュ) 作者: カロル・タロン=ユゴン,上村博出版社/メーカー: 白水社発売日: 2015/11/27メディア: 新書この商品を含むブログ (3件) を見る 第1章 美学前史 美の形而上学 芸術についての省察 美学以前の美

    カロル・タロン=ユゴン『美学への手引き』(上村博・訳) - logical cypher scape2
  • 「ロボット法研究会」設立記念シンポジウム - logical cypher scape2

    5月21日に、情報ネットワーク法学会の特別講演会として開かれたシンポジウム 場所は慶應の三田キャンパス 時間は10時〜18時だったけど、自分は13時過ぎ〜17時くらいまでいたので、そのあたりのレポ 主に、パネル1の「ドローンは日で飛躍できるか?」について 現状の取り組み紹介 午前から午後にかけて7件くらいの発表があったけれど、そのうち「全脳アーキテクチャ・イニシアティブ 」というのと「自動運転をめぐる現状」を見た。 前者について、ちょっと細かいところだけメモしておくと、 オープン性を、さらに「開放性」と「透明性」に分けていて、透明性についていくつかあげていたけれど、その中に、AIの分散表象はブラックボックス化してしまうという問題があるのでそこが分かるようにすることや、その解釈可能性(AI自身に説明させる)というのを挙げていた。 後者について 自動運転について、政府で、レベル1からレベル4

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  • 『言語哲学重要論文集』 - logical cypher scape2

    八木沢敬『意味・真理・存在 分析哲学入門中級編』 - logical cypher scape2を読んだ勢いで読んだ 八木沢を先に読んでてよかった。 第一部 言語哲学の誕生 フレーゲ「意義と意味について」(野和幸訳) 言わずとしれた超有名論文。1892年。 改めて、フレーゲは色々なこといってて面白い、というかすごいなーと思った。 (「明けの明星」と「宵の明星」など) ラッセル「表示について」(松坂陽一訳) 言わずと知れた2。1905年。 一番最後に、他人の心や物理学における粒子は、表示句によってのみ知られる存在者で、直接見知っている存在者と区別されるというような話をちらっとしてた。 (「現在のフランス国王は禿である」など) 第二部 指示をめぐる謎 ドネラン「指示と確定記述」(荒磯敏文訳) 1966年。 確定記述には、指示的用法と帰属的用法がある。 指示的用法があることの指摘は、ストロー

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  • 川畑秀明『脳は美をどう感じるか』 - logical cypher scape2

    神経美学の一般向け紹介の。 似たタイトルのとして、セミール・ゼキの『脳は美をいかに感じるか』があるが、ゼキは川畑の師にあたるらしい。 筆者の専門は心理学であるとのこと。 神経美学とは、脳科学的アプローチによって芸術鑑賞や制作について迫るというもの。芸術として扱われるものは、書においては、基的に絵画。 各章ごとにテーマが分かれていて、ちょっと雑学集っぽくなっている。心理学で知られている○○効果が、絵画の鑑賞や制作においてはこういうところで見られるというようなことが、いくつも並んでいる感じ。 第一章 アートの脳科学とは何か ロスコ・ルームでの筆者の体験の話から。ロスコの絵と、トロクスラー効果 ゼキ「優れた芸術家は、優れた神経科学者である」(脳の振る舞いを生かした表現をしている) 絵画鑑賞時の視線の動き 視線方向についての実験(視線方向にあるものにより注意が向かう、また、より好ましく感じ

    川畑秀明『脳は美をどう感じるか』 - logical cypher scape2
  • 『けいおん!』 - logical cypher scape2

    映画館行ったら、ちびっこもいるし、女性客もいるし、公開から一ヶ月以上たってるのに客の入りもいいし、「こ、これが社会現象か」とびびったりしたw 話には聞いていたけれど*1、見るまでは信じられなかった。というか、『けいおん!』は確かに面白いけれど、やはり萌えアニメというジャンルに属するものだと思うので、無論萌えアニメを萌えアニメとして楽しむ女性もいるだろうけれど、やはり男性オタク向けであって、それ以外の需要がどこにあるのかが分からないのである。 まあ、そういう話は置いておいて、けいおんファンとしてはとても楽しめる映画だった。 特典がもらえるというのがなかったとしても、リピーターが続出してもおかしくないなあという感じ 冒頭の「音楽性の違いで解散」ごっこから、笑ってしまった。けいおん見るのが久しぶりだったので、「けいおんってこんなんだったよな」というのと「けいおんってこんなに笑いながら見るものだっ

    『けいおん!』 - logical cypher scape2
  • 東浩紀『サイバースペースは何故そう呼ばれるか+』 - logical cypher scape2

    「サイバースペースは何故そう呼ばれるか」を河出文庫版で再読。 それから、収録されている論考「精神分析の世紀、情報機械の世紀」「想像界と動物的通路」「スーパーフラットで思弁する」を読んだ。「精神分析の〜」は再読、残り2つは初めて読んだ。対話の章に収録されてるものは既読だったのでパス、また今度読む。あと、特別インタビューと濱野智史による解説を読んだ。 以前読んだときは、結構情報量の多さにいっぱいっぱいになりながら読んだ記憶があったのだが、今回はそうでもなかった。 一応、面白く読むことは出来たのだが(あちこち線引いたりして)、全体的な問題設定とそのための手段の繋がりというのに納得できなくなっていた*1。 ポストモダン論みたいなものへの興味が薄くなっていた。情報量にいっぱいいっぱいにならなかったのも、知識が増えたとかではなくて、そういう部分は少し引いて読んでいたからかもしれない。 近代からポストモ

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