アジアの最先端を追いかけるジャーナリスト・野嶋剛の人気連載、今回は日本のギャンブル漫画の「到達点」とも言える作品を創り出している漫画家との対話をお届けする。 「週刊ヤングジャンプ」(YJ)で長期連載されている人気漫画『嘘喰い』。主人公のギャンブラー・斑目貘(まだらめ・ばく)が、ギャンブルの世界で、超人的な智慧と生死を厭わぬ度胸で勝ち抜いていく物語で、圧倒的な暴力シーンと、その対極にある仔細を極めた心理描写が群を抜く。 アジアでも最近は各国で漫画のレベルが上がってきたが、心理描写だけは日本の漫画の表現力には及ばない。その意味で日本漫画の1つの到達点にある作品だ。 暴力と心理。その両者を両立させる作者・迫稔雄(42)の作画力と発想力は抜きん出た存在感を示している。迫は『嘘喰い』が事実上のデビュー作で、今年連載10年目を迎えた。 物語はいま最終決戦「屋形越え」を迎えている。その迫に『嘘喰い』の世

