今年に入り、中国では社債市場のデフォルト(債務不履行)が急増し、金融不安が高まっている。日本総研の試算によれば、推定不良債権は公式統計の10倍に達する。昨年来、小規模な取り付け騒ぎも発生している。金融危機かはたまた問題先送りによる長期停滞か。中国経済の綱渡りが続く。(「週刊ダイヤモンド」編集部 原 英次郎) この数年にわたり、中国の不良債権問題はいつ爆発するか分からない時限爆弾として、最大の懸念材料となってきた。最近の焦点は、債券(社債)市場におけるデフォルト(債務不履行)の増加。日本総合研究所の関辰一副主任研究員によれば「デフォルトの件数は、前年の倍の勢いで増えている」。 このため金融システム不安にまでつながるのではとの懸念も高まっている。背景には、中国の不良債権の全体像が不透明であるという根本的な問題が潜む。関氏の推計によれば、潜在不良債権比率は公式統計の5倍、不良債権の規模は公式
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く