鳩山由紀夫元首相が6日にイラン訪問へ出発する前にルース駐日米大使が首相官邸に電話で懸念を伝えていたことが7日分かった。政府関係者によると、訪問中止を強く求める発言はなかったものの、大使は「鳩山氏のためにも良いことではない」と指摘。米国と欧州が核開発を続けるイランへの経済制裁を強める中、鳩山氏の訪問が国際協調の足並みを乱しかねないと憂慮したとみられる。 電話を受けた官邸スタッフは「野田佳彦首相と玄葉光一郎外相も中止を求めたが、鳩山氏は一議員として行くとのことだ」と説明。政府として関与していないことを強調したという。鳩山氏は政府側からの中止要請に応じずイラン入り。8日にアフマディネジャド大統領と会談する予定だ。 【関連記事】 【問題の発端】鳩山元首相:イラン訪問へ 日本政府は不快感 【鳩山元首相】「1カ月前、首相に予告」イラン訪問中止拒否 <イラン>来月、国会議員選挙 事実上、保守派