雨宮社というからには雨の神を祀っているのだろうと想像がつく。 実際その通りで、本社で高龗神(たかおかみのかみ)を祀っている。 アマテラスともう一柱の神、志那都比古神(しなつひこのかみ)は馴染みが薄い。伊勢の神宮(web)をよく知る人なら、風の神だとすぐにピンと来るだろうか。 ここは雨の神と風の神が合体した神社だ。ありそうでない、なかなか渋い選択だ。 中村区から中川区にかけての広い範囲は、かつて伊勢の神宮領だった。一楊庄(ひとつやなぎしょう)と呼ばれ、伊勢の神宮の御厨(みくりや/荘園)、一楊御厨(いちやなぎのみくりや)があった。 その範囲は、烏森、八田、荒子、高畑、萬町、野田、中郷のあたりで、平安時代中期の延喜年間(901年-923年)に成立したとされる。 その後、鎌倉時代になって村として独立した。 雨宮社と風宮社はもともと別の場所にあった。風宮社が雨宮社に移されたは明治40年(1907年)