東レは24日、ドイツの自動車大手ダイムラーと合弁で、炭素繊維複合材(CFRP)を使った自動車部品の製造会社をドイツに設立すると発表した。ダイムラーが来年から生産予定の新型ベンツ用の部品製造から始め、将来的にはダイムラー以外の自動車メーカーへの供給も視野に入れている。 東レは炭素繊維で世界シェア4割。新会社は東レが50.1%、ダイムラーが44.9%出資し、独南西部エスリンゲン市に設立する。当初はトランク部分の部品をつくる。 設立会見でダイムラーのバーラト・バラスブラマニアン副社長は「生産コストを80%引き下げ、幅広い価格帯の車に展開したい」と話した。両社は2010年3月にCFRPの共同開発で合意していた。 環境保護のため欧州を中心に排ガス規制が厳しさを増すなか、大型車中心のダイムラーは燃費改善に苦慮していた。そのため、多少のコスト増となっても車体の軽量化につながるとしてCFRPに着目し