宝石販売「美宝堂」(名古屋市東区、資本金1600万円)が事実上倒産したことが11日分かった。帝国データバンク名古屋支店によると、今月2日に2度目の決済難に陥ったといい、負債は22億円とみられる。 同社は1950年に個人創業し、60年に法人化。「ウエディング美宝堂」の通称で、宝石や貴金属のほか、高級腕時計やバッグなども扱い、07年1月期には約11億1800万円の売上高があった。 81年に始まったテレビCMには社長と息子の専務、孫の3代が登場。「名古屋・清水口の美宝堂へどうぞ」というフレーズで地元では有名だった。 しかし、同業者との競合激化や不況による個人消費の落ち込みで、10年1月期の売り上げは約7億2600万円に減少。広告宣伝費などの借入負担も重くなり、3月からは事実上の休業状態だった。【山田一晶】 【関連記事】 <東日本大震災関連倒産>15社に 九州などにも拡大 <倒産>栃木