(ガザ空爆で被害を受けた住民)(写真:ロイター/アフロ) 【「2014年ガザ攻撃」の悲劇の繰り返しか】 5月10日から始まったハマスのロケット弾攻撃とイスラエル軍による空爆の応酬は、5月21日、双方が「停戦」に合意した。これによって国内外のメディアに久しぶりに大きく取り上げられた「パレスチナ・イスラエル問題」の報道は潮が引くように消えていくだろう。しかし戦闘は終わっても、エルサレムの入植地問題も、ガザの問題も何も解決されないままである。 今回の事件の直接的な原因はすでにメディアで報じられているように、東エルサレム・シェーフ・ジャラ地区でパレスチナ人家族が「1948年以前にユダヤ人が所有していた」ことを理由にユダヤ人入植者に強制退去させられること、それに抗議するパレスチナ人をイスラエル当局が弾圧し、治安部隊がイスラム教の聖地アルアクサ・モスクを襲撃し多数負傷者を出したことが引き金となった。