千葉県南房総市に分布する堆積岩の地層からは、2011年に新鉱物「千葉石」が報告されている。千葉石を詳しく調べる過程で、もう一種類、未知の鉱物が含まれていることが明らかに。 そこで国立科学博物館は、国立研究開発法人産業技術総合研究所、国立大学法人東北大学、千葉県立中央博物館、国立研究開発法人物質・材料研究機構、アマチュア研究家の西久保勝己氏、本間千舟氏、結晶形態研究者の高田雅介氏と共同で、千葉県内で採取された鉱物が新鉱物であることを突き止め、「房総石」と命名した。 千葉県より新種鉱物「房総石(ぼうそうせき)」を発見 千葉石と房総石は二酸化ケイ素(シリカ)を主成分とし、結晶構造中に主成分として天然ガス分子を含む特殊な鉱物だ。二酸化ケイ素は石英(水晶)の成分であり、地中では最もありふれた成分の一つだが、これらの鉱物では二酸化ケイ素が「かご」状のすき間をもった結晶構造をとり、「かご」の中にメタン、