※談義本・根無草(1763‐69)前「弘法大師渡天の砌(みぎり)。〈略〉弘法は若衆の祖師と汚名(ヲメイ)を残し」 〔管子‐中匡〕 悪い評判。不名誉な評判。「汚名を着せられる」「汚名をそそぐ」「汚名返上」 [補説]「汚名挽回ばんかい」「汚名を挽回する」は正しくないとされる。「汚名返上」「汚名を返上する」「名誉挽回」「名誉を挽回する」が正しい使い方。 「汚名挽回」を誤用とする説、正しいとする説とがあるが、これは「挽回」の解釈の相違による。誤用説は「失ったものを取り戻す」意とし、正しいとする説は「もとのよい状態を取り戻す」意とする。→挽回 文化庁が発表した平成16年度「国語に関する世論調査」では、「前回失敗したので今度は―しようと誓った」という場合に、本来の言い方とされる「汚名返上」を使う人が38.3パーセント、本来の言い方ではない「汚名挽回」を使う人が44.1パーセントという逆転した結果が出て