「すでに優れたOSSプロダクトがあるのに、誰が責任を持つのかという問題で、これまで(OSSプロダクトの)企業での採用があまり進まなかったという現状があると思う。OSSプロダクトを採用するとなると採用事例が必要になるが、これは鶏と卵の関係だ」と比嘉康雄氏はOSSプロダクトと企業における関係を説明した。 図2 電通国際情報サービス 開発技術センターSeasar2技術推進グループ 比嘉康雄氏 そこでエンタープライズにおいてOSSプロダクトが採用されるには、キャズム、すなわち多くのプロダクトが越えられない深い溝を越えていく必要があるという。これはエンタープライズ分野に限らず、OSSプロダクトの普及にとって普遍的とも言える原理かもしれないと同氏は意見を述べた。 図3 テクノロジーのライフサイクル ではこの鶏と卵の関係をどのように打破し、キャズムを越えていけばいいのか、同氏はまずニッチ市場を攻めるべき