前方不注視のまま違反のハイスピードで交差点に進入し、横断歩道を徒歩で渡っていた男性高校生をノンブレーキではね飛ばして死亡させたドライバーの男に下された判決は「禁固三年、執行猶予三年」。高校生の親は、そのあまりに軽い量刑に驚き、絶望し、「息子の命の重さに見合う厳罰を」と検察に控訴を嘆願。控訴期限が迫るなか、家族が必死で嘆願署名活動に取り組んでいる。 検察の控訴を嘆願しているのは、元米原市高溝の公務員、大槻浩二郎さん(46)と妻の真里子さん(41)。昨年二月二十七日の事故で死亡したのは、彦根東高校の二年生だった長男、祐仁(ゆうと)君(当時16)。 電車通学していた祐仁君は、坂田駅から徒歩で帰宅途中、自宅近くの市道交差点を横断中に普通乗用車にはねられた。警察の調べなどによると、乗用車は制限時速四十㌔の市道を二十~三十㌔オーバーするスピードで走行し、ノンブレーキのまま祐仁君に衝突。祐仁君は四十二・