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  • 宮本常一 ――歩かなければ見えないもの【連載第一回】|本のなかの旅|湯川 豊(エッセイスト)|本の話WEB

    『忘れられた日人』(一九六〇年刊)は、民俗学者・宮常一の代表作とされている。代表作とされることに別に異存はないけれど、これは果して民俗学の学問的著作だろうかという思いを、私はずっともちつづけている。 思いきって、「旅の」とでも呼んだほうがすっきりする。旅をした結果、できた。また旅について人びとが語ったことを聞き書した。そんなふうに考えたほうが座りがいいのは、宮常一が生涯にわたって旅をする人、歩く人だったからかもしれない。この歩く人は、地方を歩きながら、人びとの暮らしのなかに入っていって農業技術や生活改革の相談相手になる強力な実践者でもあった。民俗学者の座る場所から、もともとハミ出している。 『忘れられた日人』は、全十三篇の文章を一つの民俗学的テーマが貫いているわけではない。また、一定の地域を対象にした何らかの報告でもない。一篇ずつが特有の色あいをもつエッセイ群で、そのなかでも

    宮本常一 ――歩かなければ見えないもの【連載第一回】|本のなかの旅|湯川 豊(エッセイスト)|本の話WEB
    Taqm
    Taqm 2018/05/08
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