厚生労働省は、妊婦の血液から胎児の染色体異常を推定する新型出生前診断(NIPT)のあり方を議論する初めての検討会を今夏にも設置する方針を固めた。日本産科婦人科学会(日産婦)が3月に発表した実施施設を拡大する新指針案に対し、複数の医学系学会が反発して混乱が続いているほか、指針を無視する営利目的の施設も急増しており、国として対策が必要と判断した。出生前診断について国が検討に乗り出すのは20年ぶり。 【図解】新型出生前診断の主な変更点 日産婦は22日の理事会で新指針を決定する予定だったが、厚労省から21日に国の議論に沿って対応するよう求められ、見送る方針。検討会は実施施設の要件などが議題になる見通しだ。 NIPTは胎児のダウン症など3疾患の可能性が母親からの採血だけで分かる。だが、胎児の異常を理由にした中絶につながる懸念から「命の選別につながる」と論議を呼んできた。 国内では2013年、施設の認
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